先日、お仕事絡みで初秋の京都に行ってきました。
幸いにも好天に恵まれ、しかもこんなにもフォトジェニックなうろこ雲が、古都の広々とした空をドラマチックに彩っていたのがとても印象的でした。
こちらは二条城の唐門です。
まるでCGを使った合成写真のようですが、そんな加工はしていません。
自然の美しさの前には、クリエーターとしていささかの無力感さえ覚えてしまいます。
さて、世界遺産でもある二条城の二の丸御殿といえば、幕末に大政奉還が表明された重要な歴史遺産であり、国宝にも指定されています。
江戸の町は、京都よりずっと新しいにも関わらず震災や戦争で何度も焼け野原にされてしまったので、かつての建造物はほとんど現存していませんが、この二条城だけでなく京都には古の名所旧跡が豊富に残っているのが羨ましいばかりです。
とはいえ、「あの徳川慶喜が実際にここを歩いたんだ」という感慨を胸に、時折軋みを上げるうぐいす張りの廊下をゆっくりと巡っていると、現代に生まれた自分の幸運にもまた気付くのでした。
もし私が江戸時代に生きていたとしても、こんな下賤な身分ではこうしたお城の内部に立ち入ることなど到底できるものではありませんからね。
大政奉還の舞台となった大広間には、慶喜と諸国大名たちの原寸大の人形が配置されており、当時の様子が再現されています。
その下座側の廊下に正座してみると、まるで自分もその場に参列しているかのごとく不思議な感覚になりました。
あまり長く居座ると他の方に迷惑ですのでほんの数分ではありましたが、まさにあの歴史的瞬間にタイムトリップしたようで、実にリアルな体験でした。
場内は撮影禁止でしたので、最後にもう1枚、うろこ雲を背景にこんもりと茂る松から覘く二の丸御殿の屋根の写真をご紹介。
ちなみに、こうした天候次第の写真はなかなか狙って撮れるものではありませんから、写真素材販売サイト「PIXTA」にも登録しました。
もしご興味がありましたらぜひ一度のぞいてみてくださいね。
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